信じる者は救われ・・・ない、る

 今日は、抗いがたい睡魔に襲われ、机に突っ伏して二十分ほど寝てしま
った。朝の十時四十分からである。
 これを昼寝と言えるのか。
 朝、目が覚めたのでカーテンを開けたら、日差しはあるが日が落ちたあ
との夕暮れの余韻のようで、戸惑い、時計を見たら、五時半。
 まだ太陽が昇りたてだから、そういう光の表情だったのか。
 いつもなら、そこから二度寝していた。
 近頃は生活時間が後ろにずれ、日付けが変わってから寝ることが多い。
朝、目が覚めても、そのまま起きたら昼間どうなるかを考えて次の行動を
決める必要がある。
 しかし、ツツジの季節。
 五時半には昇り始めている太陽は、さらに輝きを増し、降り注ぐ日差し
はそれだけでご褒美のよう。
 清らかな朝。
 寝ているのがもったいない。
 寝る時刻に関係なく、朝は決まった時刻に起きるのが、体のため。昼間
眠くなったら、コーヒーを飲んで二十分ぐらい昼寝すればいい、という医
者の意見に耳を傾けるべき時や今こそ、である。
 というか体がそう望んだので、そのまま起き、案の定、眠くなって、昼
前に昼寝した次第。
 ところで、「医者の意見」と書いたが、医者の名前は不明だ。
 こういう症状が認められたら、こういう病気。
 医者はその道の専門家で、彼らが知識として語る内容は個人的な見解で
はないから、それでいい。
 そのはずだが、こだわってみたのは、たとえば、走るより歩く方が体の
ために良い、ということに関してはどの医者も同じ意見のようだが、歩く
のにお勧めの時間帯となると、朝か夕方かで意見が分かれるらしい、とは
テレビで何度もこの手の情報に接していると気づく。
 即、命に関わるわけではない健康増進、予防医学の範疇は、医者が持論
を喋って良い分野、なのかもしれない。
 そして、見る人読む人は、結局、自分が信じたい意見を言った相手の言
葉を信じるようにできているのか。
 口の中の上顎側の薄い粘膜が剥がれそうだったのだろう。舌が頻繁にそ
こに触れたがり、そうしているうちに膜が剥がれた。そのすぐあとの食事
では、温かい物はその温度が通常より強く感じられ、少し食べづらかった。
 過去にも剥がれたことがあるが、今回はインターネットで調べてみたく
なった。
 痂皮(かひ)という名称だとか。
 それにしても、痂皮が剥がれる症状への質問に対して、答える人は玉石
混淆で、専門家のサイトに辿り着き、説明に納得させられたあと、ほかを
読み直したら、唖然とさせられた。