春になった。
なのに、気分が浮かない。やる気がしない。
友達を叱咤激励する立場に回ることが続いたからだろうか。
人の「悩み」に感化されるような私じゃないんだけどなあ。
私は本をよく読み、幸せに生きるコツ、というたぐいの本も好きで、
人と比べることを止めたら幸せになれますよぉ、とか、幸せとは心の状
態、心の状態は自分次第で幸せのスイッチをオンにもできればオフにも
できるものなんですよぉ、というような言葉を、私の中にたっぷり保存
してある。
そういう言葉に支えられて、なんとか元気で前向きになれる私、とい
うことなのだが。
友人達も、私のストックなどに頼らず、自分で本を読むのが一番、と
思いつつ、相談されると、私自身に有益だった言葉や考え方を伝授する。
仕事を変わったばかりで、『疲れました〜(>_<)』というタイトルで
「朝起きるのが辛くて休みたくなった」とメールしてきた相手には、こ
れを贈った。「寝る前に〃今日は良い日だったなあ〃、朝起きたら〃今
日はきっと素晴しい事が起こる〃と自分に言い聞かせる。脳に刷り込む。
これを習慣づけるだけで、あなたの毎日が変わってきます。たとえ、昼
間、嫌なことがあっても、夜寝る前には〃いい経験をさせてもらったな
あ〃と考えるのです」
それから私自身の言葉。
「今日の自分は仕事でいたらない所が多々あったかもしれない。でも良
い所もあった。そこに集中的にスポットを当てると、0点ではないのだ
から、〃私も結構やるじゃん〃と自分で自分を褒められる。すると、元
気が出てくるから、あしたは今日より褒めたい所が増える。次の日はも
っと増える。次の次の日はもっともっと・・・・と続くから、そのうち、
〃あれ、これはもう、どう厳しい目でみても、減点しようがないぐらい
私って百点満点じゃん(・o・)〃と思えるようになるんじゃないかしら
ん」
ところが、こんなに意図的楽観人間の私が、朝の眩しい太陽は、心が
元気でないと耐えられないよねえ、と思ってしまった。
人の悩みはやっぱり感染性なのか。
そう思って外に出ると、ダウンコートが必要な先週の寒さはどこへや
っら、半袖でもよさそうな暑さの中の桜の季節に、顔をしかめて、あ、
と気づいた。
このまま一気にあの蒸し暑い夏に突入なのかぁ、と予感して、私は気
分がブルーになっていたみたい。
そう言えば、友からの悩み相談は、どれも四月に入ってから。
春は、気分も変わり目。要注意かも。