2006-01-01から1年間の記事一覧

餅つき

都会の一角に残る田んぼや畑。そこで半農をしている相手と結婚し、 幼稚園に通う二児の母となった友達に招かれ、餅つきに行った。私と、 小学二年生の甥っ子連れの友達が外からの参加者である。 朝八時半ぐらいには始めると聞いていたので、やっぱり農家は朝…

優しいデザイン

“人に優しいデザイン”という、わかったようなわからないようなスロ ーガンがはやったことがあるが、それを“なるべく多くの人が困らずに 使えて、なおかつ見たり触ったりする時ワクワクできるデザイン”と解 読するなら、どの分野でもデザイナーという人種はま…

真理を見極めたあと

「真理がわれらを自由にする」という言葉が国立国会図書館の壁に刻ま れているらしいが、この言葉を知ると、拡大解釈して、私はちょっとほ っとした。 私には、良いことだけでなく弱点まで含めて自分自身を見極めたい思 いが強いが、それと言うのも、真実を…

子連れ忘年会

英語教師をしている保育園の忘年会があった。平日は延長保育などで 時間が取れないし、園長が夫婦で出席するとなると、彼らの子供は留守 番させるには幼すぎ、週末の夕方という妥当な選択である。 ところが、ほかにも子連れの先生がいた。 「本当は子供と離…

法の力、人の力。

昼間、仕事でタクシーに乗った。広々と開けた空の下、どんな時間帯 にも渋滞の起こった試しがない気持ちよい道路を行く。片側二車線であ る。と、一台の車が横道を左折して、追い越し車線に対面から入ってき て、私達のタクシーを通り越していった。 運転し…

ココット鍋の冬

初めてパリに住んだ時、せっかく用意してもらった寮のようなところ をたった一週間で出て、アパルトマンに移り住んだが、その一週間ばか りのあいだ、私は成り行きで菜食主義者になった。 専用の食堂は、安さは魅力だが、“フランス料理”と言うより、単なる “…

時間を捨てない

朝、化粧水を顔につけようとしたら、顔より前に眼鏡があった。 え、いつ眼鏡をかけたんだっけ。と言うより、何、寝ぼけてんだ私。 そして、一日中、生あくびとなったので、これはもう、前の晩、寝る のが遅かったせいだ、と確信する。 人間のからだが持つ一…

野菜スライサー

2006東京国際女子マラソンで土佐礼子が初優勝を果たしたが、彼女が、 これまで悩まされてきた足の故障から解放され、調整が順調に進むよう になったのは、同じ陸上選手の先輩だった夫から歯の矯正をアドバイス されて以降だとか。 噛み合わせが良くなると身…

目指すはフレッシュ

「ちょっと痩せた?」と聞かれた。 一週間前に会った時から一キロ体重が落ちたところだったので嬉しいが、 たった一キロでもわかるんだと思うと、やはり自分の感覚よりも正しいの は器械が弾き出すシビアな数値なのだなあ。 五十グラム単位で測定できる体重…

男達との外交術

インターネットの株取引は熱が冷めたような状態になっているのでは ないか。株式相場は元気がないし、ネット証券の新規口座開設数はめっ きり減少。変わって人気はくりっく365だとか。 私は、懲りずにその手の本を読んでいるのだが、ふむ、と感じ入る文 …

文通

七日の立冬を境に、風が変わった。私は、化粧水で肌がひりひり。 私が使っているのは、五十代の知り合いが三十代前半でも十分通用す る肌をしているので、聞き出し、私も使うようになった化粧品だ。パラ ペン不使用というのも気に入っている。 しかし、これ…

医者の待ち時間

この秋はやりのロング・カーディガン。私は身長があるので、待ちに 待った流行だ。ところが、外の洋式トイレに座ったら、後ろで軽く結ん で垂らしたベルトがトイレの水に浸かった。すぐに石鹸をつけて洗った けど、ああ・・・。心を映してフェードアウトする…

子供は見ている

友達の息子はまだ二歳。なのに、鉛筆を口に加え、おもちゃの電話に 向かって、「すみません、すみません」と言いつつ、へこへこ頭を下げ る様子は、面識なくても、父親を髣髴とさせるおっさん風情。DNAは、 単なる真似にとどまらない類似をもたらすのだろ…

権威の問題。それとも人徳?

老父母の面倒を見るかどうかは遺産の有無が大きく左右する、という アンケート結果の解説に「世知辛い」とあった。私は、久しぶりに目に するこの日本語に「おおっ!」。 言葉には“理解言語”と“使用言語”がある。聞いて理解できる言葉より 使う言葉の方が少…

あの世が見える人達

霊的なものや輪廻転生を信じるか否かは、その人次第。論証のしよう がないからだ。 私は、あると考えた方が気が収まる時にはそう考えるが、普段は「な んで人に生まれ変わるのは人だけなのサ」とか「だったら、今生きてい る人の大半は輪廻の第一期生」など…

情報の生齧りで、病気かもと考える

119の次は120。そんな簡単な計算を間違えて200と堂々と書いた。 あとで気がついたが、文字通り、「後の祭り」である。 若年性アルツハイマー診断法の一つに、100から7ずつ順に引き算さ せるものがあるそうだが、私は、結果が怖くて、チャレンジしたくもな …

延命治療

「炎上」はインターネットの世界に限ったことではない、テレビや雑誌 も同様だ、という意見を読んで、ふむ、そうだなあ、と思った。 いっとき煽るように日本国中がその話題で持ちきりになったと思った ら、ふいに立ち消え、よほど気にしていないと、そんなこ…

五人に一人は六十五歳以上

カナリアの鳥かごを掃除する際、藁の巣を取り出そうとして、指先に 「ぐにゅ」と嫌な感触がしたら、やっぱり△!v×◎?◇ゞ?^;〜。 くそ。 って駄洒落かい。 ピィは雄だが、足場が安定するらしく、巣の縁に立って眠るので、毎 朝、巣の掃除が加わるのだ。 しか…

私が死んだら

物に溢れた空間をすっきりさせるべく行動を開始した私は、今、溜ま った新聞記事の切り抜きをどうしたものかと悩んでいる。 スキャナーでパソコンに取り込むのも一手だが、パソコン画面で見る のは、手でファイルを繰るより大ごとっぽくなりそうだし、保存し…

父親力

昔は、先生のことを話す時、親が敬語を遣ったが、今は、それどころ か、子供の前で先生の批判をする親も多いとか。そりゃあ、どんな先生 でもいたらないことはあるだろう。だが、そういう話は子供のいないと ころでするのが親の分別。でないと、子供は先生を…

聞きしにまさる重曹

友達が、アルバイト先で、掃除はショーウィンドーの隅など人目に付 かない所まで拭き掃除しないと本当に綺麗になったことにはならないと 教えられたという。 確かに、そこに足を踏み入れた瞬間、「ああ、清潔」と感じることも あれば、なんとなく空気が淀ん…

よく望み、よく諦める

「貯金が増えなくても、今より減らなければいいわ」と優雅なことを言 っていられる職場の女性は、海外ブランドのアクセサリーで身をやつし たりしているが、この度、結婚が決まった。 前の彼は、両親の気に入らないとわかっていたので、紹介せぬまま別 れ、…

身軽に生きよう

顔馴染みのブティックを覗いたら、「ちょうど、お電話差し上げよう かと思っていたところなんです!」と言われた。店に一本だけ入荷し、 バーゲンでも買い手が付かないジーパンを着られるのは私しかない、と 閃いたそうなのだ。 裾に刺繍が入っているため、…

今の私でいいと言って

個人的に英語を教えている小学生の姉妹は、いつも競い合うようにし て、手紙をくれる。「きょうもえいごおしえてくれて、ありがとう」と いうような文のまわりに、ハートマークがいっぱい。帰る時は家族全員 でバス停まで送ってくれるのだが、この二人に左右…

きょうの健康

人は外見でないという建前がすべてにまかり通ればよいのだが、クラ シックバレエのプリマドンナは、ひっつめ髪にした時、端正な顔立ちに なれる人というのが必須条件となるように、分野によっては容姿を無視 しきれない場合がある。 なんでそんなことを思っ…

言葉の数だけ思考が深まる

私が変に自尊心の高い人間だからだろうか。 その人が言っているのでなければ素直に聞けるものを、言っているの がその人であるために、耳に幕が張り、心が受け付けなくなってしまう ことがある。 ところが、そういう人の言葉でも、文章で書かれていると、素…

個性尊重の罠

「子供の個性を尊重すべし」を表面的にとらえると、手本を真似させ るのはもっともしてはいけないことのように思え、そうなると、何も 教えられなくなる。 そういう親が大量発生したのは戦後すぐのことで、当時の子供達が、 今、子育て世代になっているそう…

早寝、早起き、朝ご飯

個人的に英語を教えに行っている家で、小学一年の子は、夕方六時ぐ らいになると、すーっと二段ベッドにのぼって昼寝を始める。 どうせなら、早めに夕食を食べ、昼寝ではなく、そのまま朝まで眠っ てしまえばいいのにと思うが、母子家庭で、おかあさんが七時…

幼児英語が必要だとしたら

幼稚園児を持つ友達が、テレビで、授業が英語で行なわれる私立小学 校の子供がぺらぺらと英語を喋っているのを見て、「すごっ」と言った。 その声が羨ましそうだったので、思わず私は、 「英語圏の国に住んでいるようなものだから、当たり前でしょ」 と、言…

思いに「熱」を込める

修理に出していたibookが、三週間ほどと聞いていた予定よりぐんと 早く、十日で私の手元に戻ってきた。さすが日本である。 なんとなく予感のあった三年目に壊れたことを、思いと現実の一致の ように感じて抵抗を試みたかった私だが、本当は、ことさらそこに…