いつかは縦書き

 前回の日記のあとのグッドタイミングは、You Tubeのことを書いた
ら、その翌日、八月度のインターネット利用動向調査でYou Tubeとい
う言葉と出くわしたこと。
 その際、「ニコニコ動画」なるものの存在を知ったが、そちらへの一
人当たりの平均アクセス時間は三時間十四分で、You Tubeの三倍以上
のとなり、Yahoo! JAPANの三時間五分、mixiの二時間五十二分も軽く
追い抜いたとか。画面上でしか楽しめない動画こそインターネットの本
領だとするなら、納得はいく。それでも、私が、そちら側に転向するこ
とにはならないだろうけど。
 文字の世界をこそ我が海として生きている私。
 が、デジタルテレビのデータ情報は邪魔だと思っている。
 ドラマの粗筋や登場人物の説明が見られるという一例を聞くと、視聴
者を馬鹿にしている? と確かめたくなる。
 いや、たぶん、もっと、ためになる情報も流されるのだろう。それら
を必要とする人達もいる。
 だからこそ、私は疑問になるのだった。
 小さいボタンがいっぱいの小さいリモコンは、本当に、万人に使いや
すい理想形ですか。
 六十五歳以上の人口が21.5%以上に達した日本なのだ。うっかり
ボタンを押し間違え、元に戻せなくてうろたえる人達も決して少なくは
あるまい、と思うのは、私の想像力が豊かすぎるせいか。
 まあ、使いづらいという声が高まれば、その時、本腰を入れた改良が
為されるであろう。
 潜在需要が水面上まで出てきた時が、ポイント。
 と言うことは、インターネットで縦書きできる未来も、絶対にないと
失望するのは早すぎるってことかな。
 日本語の縦書きを深く敬愛するパソコン使用者は、結構な数、いるは
ずだもの。
 ただ、私には、今、そんなことより切羽詰まって直面している困難が
あって、やっぱり、テレビだ。
 我が家のテレビが一台壊れ、買い換えるとなったら、不本意ながらも
デジタルテレビにするしかなく、二台のテレビで同じ番組をつけると、
デジタルテレビから二秒遅れで音声が届く事態が始まった。
 そうなってしまう技術的な理屈は、消費者の私には「そんなの関係ね
ぇ!」。
 こういう家庭はもっと増えるだろうに、過渡期だから我慢しろ、と言
うのだろうか。
 まだ四年。それを「たった四年」と読み替えて、絶対に、この不都合
は無視されるんだ。
 でもね。
 二秒遅れで音声が聞こえ続けるのって、本当に、「うわ〜〜!」と叫
びたくなるほど苦痛なんですゼ。