デジカメで花火撮影

 この夏も、アメリカに住む友が帰国したので、再会を楽しみ、別れる
前に記念撮影。そばにいた見知らぬ誰かにシャッターを押してもらった。
 彼女のカメラと、私のカメラ。
 ほぼ同じ構図になるけれど、カメラが違えば仕上がりも異なる。どれ
か一枚、良いのを互いに共有できればいい。
 ところが、去年も今年も、私のカメラで撮ったのは肌の色が浅かった
りして、なんか気に喰わない。
 iMacに標準装備のiPhotoは、明度やコントラスト、露出などを指先
一つで修正できるが、いいのかなあ・・・。
 あとから挽回できると思うと、撮る時の気迫のようなものが薄まって
しまいそう。
 と思いつつ、結構、この機能に頼って、矛盾している私なのだが。
 友は、去年までは私と同じコンパクトタイプだったが、使いすぎて壊
れたそうで、今年は一クラス上の中機種にグレードアップ。
 私のデジカメは買って五年目になる。
 古いから、駄目なのかなあ。
 壊れなくても、買い換えた方がいいかなあ。
「ちょっと嫌かも」が「ものすごく嫌」となるのに、時間はかからない
のだ。
 五年前は、店の人に勧められるままに買ったようなもの。今度買い換
えるなら、自分なりに納得し切って買いたいと思い、『デジカメに1000
万画素はいらない』という本を読み、専門雑誌を立ち読みし、インター
ネットでもカメラの基本を学ぶ。
 で、驚いた。
 私が私のカメラに嫌気が差した一つに「人物+夜景」モードで撮影し
たら、人の輪郭が背後霊のように光ってぼやけたことがあったのだが、
これは、フラッシュを発光させたあともシャッターをすぐに落とさない
ことで、暗い背景を十分写し込む方法で、三脚なしでは、ぶれて当然だ
とか。
 露出やISOやホワイトバランスも、カメラに自動判断させるより、手
動で変えた方が良い場合があるらしい。
 花火大会を、マンションの屋上という特等席で見せてもらえることに
なったので、まずは付け焼き刃で学んだ知識を試してみることにした。
「花火」モードは敢えて使わず、露出をマイナス補正。ISOは五○。三
脚がないので、カメラの固定の仕方を工夫し、シャッターは二秒後のセ
ルフタイマーに。
 すると、あまりに美しき写真の数々に、私自身が感動。
 やっぱり、私がカメラを使いこなせていなかっただけなんだ。
 ただ、人物が遠く小さく写真を、パソコン上で拡大して表情を見たい
ようなことがたまにあるので、そのうち、高画素のカメラを買いたくな
るかもしれない。