寒くなったので、プランターの花の水遣りは、毎日しなくてもよくな
った。
だが、人は、季節にかかわらず、毎日一定量の水分補給が必要。
私はお白湯か水かコーヒー。
コーヒーを一番よく飲んでいる気がするのは、お白湯や水だと味気な
いからかも、と思い、スーパーマーケットで三角ティーバック入りのや
袋入りの日本茶を買ったが、美味しいと感じない。
深蒸し茶なるものの袋入りが目に留まり、少し値は張るが買ったら、
美味しかった。
これで決まりだな。
ところが、次に買いに行ったら、その場所がなくなっている。
売れないので取扱い終了になったのだろうか。
オンラインで買えるけれど、そこまでするのもなあ・・・。
百貨店の日本茶専門店に行った。
量り売りがメインの店で買うのはよっぽどの通、という気がして、そ
ういう店は見なかったことにしてきたのだが。
深蒸し煎茶がある。
茶葉の出来が良かったので限定販売が決まったという銘柄もある。
試飲させてもらったのは、飲んですぐ、
「なんか苦い」
と言ったら、それが渋みというものらしく、私は渋みが少ない方が口
に合うかもと言われると、日本茶の渋みがわかる人になりたいと思い、
どれを買えばいいかに迷う。
全部試飲できないからではなく、産地、銘柄の違いを理解しても、選
べないのだ。
間違ったのを買ったと思ったら、次の時に買わなければいいだけなの
に。
年配の女性客が立て続けに二人来たので、
「服の売り場などを見てから、戻ってきます」
と告げ、三十分ほどして戻ってきたら、客はいない。
ところが、しばらくすると、また客がやって来て、自家用に買う客が
こんなにいるとは。
この時は昼休みから戻ってきたもう一人の店員がいたので、私は私の
対応してくれている店員を前に心置きなく迷い続ける。
それにしても、来る客来る客、みな、きっぱり買う銘柄を言うので、
私が説明を聞いて初めて知った静岡産と京都産の違いなどは、彼女達に
は常識以前の当たり前なのだろうか。
場違いな所に来た気分になる。
決められない私に、店員が、
「少しずつ買って飲み比べてはどうですか」
百グラム単位の価格表示なので、百グラムが購入の最小単位だと勝手
に解釈していたらしいことに気づかされた。
二種類を三十グラムずつ、売り切れごめんの限定銘柄を四十グラムで、
計百グラム。
今、毎日、二つのマグカップに別々の銘柄の日本茶を淹れ、飲み比べ
ている。
なんか楽しい。
コーヒーは前ほど飲まなくなった。