レーザープリンター

 年賀状はカラー印刷の方がいいんだろうな。
 でも、私はモノクロで印刷。
 年賀状のカラー印刷より、速く大量に印刷できることを優先して、レーザ
ープリンターを使っているからだ。
 だが、印刷することがめっきり減った。
 紙に打ち出さなくてもパソコン上で同等レベルの作業ができるよう私自身
を訓練したこともあるかもしれない。
 今や、一番印刷枚数が多いのは年賀状。
 でも枚数自体が少ないので、トナーの買い換え表示が点滅しても、ヒヤヒ
ヤしつつ、まだ大丈夫、と印刷して、大過ないと、ロシアンルーレットで勝
ったような気分になり、去年の年賀状印刷もこの調子で乗り切るつもりだっ
た。
 ところが、その前にA四用紙を百枚ほど印刷する必要ができ、限りなく残
量ゼロに近いトナーではさすがに無理だろう。
 メーカーのオンラインで注文すれば翌日届く。
 Amazonは考えない。
 以前、店に買いに行く時間がなくてAmazonで買ったら、トナーの残量が
ゼロに近づいた時点から、印刷した文字の一つ一つに濃淡ができ、文字で濃
淡のある波の絵を描いているように仕上がって、Amazonからの発送という
のはメーカーの純製品だと保障するものではないと学んだのだ。
 純製品なら、トナーの買い換え警告が出ていても綺麗に印刷してくれて、
これ以上は無理となった時点でパタリと印刷できなくなる。
 ただ、残量表示では本当の「その時」がわからないのが困り物。
 いや、さっさと予備のトナーを買っておけばいい。
 実は、本体の用紙カセットからの紙の供給に不具合が起き、トレイからの
印刷はできるので、それを利用していて、このトナーが尽きたらプリンター
を買い換えるつもりで、その時がいつになるかもまた、ロシアンルーレット
に挑む心境だったが、明日印刷を仕上げねば、という必然に迫られたら、ト
ナーを買う以外の選択肢はない。
 一応、馴染みの店にも問い合わせたら、在庫はないが夕刻には購入可能と
いう離れ業を実現してくれて、綱渡りの綱を渡りきれることになった。
 けど、A四百枚も年賀状も今のトナーで印刷できてしまい、その日中に他
店から取り寄せてくれるべく奔走してくれた店員に、このことは口が裂けて
も言えない。
 だからここに書くことにしたが、こんな客本位の店でも不得手なことはあ
るらしい。
 古いテレビのリモコンの代替品を結局は買えたが、一度は断念させられた
のだ。
 私のアプローチ法が間違っていたせいだ。