脳に解決させるための呪文

「起こったことは、すべて吉」って、本気で信じられる?
 天災、事故、病気など、人生には簡単には消化し切れぬ大惨事も多い
けど、それらが我が身や家族に降りかかってきても「吉」と言い張るっ
てことなのよ。
 ----というようなことは、私も考えました。
 現実から目も心も背けるとか、あの時あんなことをしなければよかっ
たと悔やむとか、あの人があんなことをしたのが悪いと恨みを募らせる
とか。
 悲しみに足がすくんで、その場に座り尽くすのも、とっても自然なこ
と。
 でも、なるべく早く通過できたらいいね。
 起こった事は変えられないから、そうなるしかなかったと受け入れる。
 そして、今自分にできることに意識を集中する。
 そうできるよう、背中を押してくれる言葉がほしいわけで、
「起こったことは、丸ごと受け止める」
「私は、大丈夫」
「なんとかなる」
「なんとか、する」
 という言葉の方がしっくりするなら、それでもいい。
 ただ、私は、それって「吉」の正反対じゃない、としか思えない事態
ですら、強引に「吉」と断定する心構えになって初めて、脳が、じゃあ、
いつか「ある意味、吉だったかも」と思える境地になれるよう、じたば
たしてみるよ、と動いてくれる気がするだけなのだ。
 今、私がじたばたしているパソコン。
 Windowsでしか見られないページが見たいのなら、Windowsを購入す
るのが手っ取り早いのかな、と、さるメーカーの購入相談窓口に電話し
たら、カスタマイズがもっとも安上がりになると納得いったが、それで
も八万円強は結構な額。確認のつもりでpdfファイルの作成について訊
ねて、標準では対応してないと言われた途端、二時間あまりの電話相談
は、この案は不採用、という決断を導くために不可欠な二時間だったと
いう結末になって、終わった。
 Macの上でWindowsを走らせるのが、私向きなんだわ。
 修理から戻ってきたiMacはまだまだ活躍してくれそうなのに、今の
時点で二台目を買うのは、金銭的に痛い。
 でも、私のタフな使い方だと、三年使えたら十分、と経験から学んだ
のではなかったか。
 来月、その三年目が訪れる。
 ようやく、購入に積極的な気持ちが溢れてきたと思ったら、
「ちょっと、お待ち」。
 内なる声に従って、本屋で雑誌を手に取ると、OS10.6の話が載っ
ている。Windows Vistaや7の噂は知っているのに、なんたる灯台
(もと)暗しの私。
 でも、早まらなくて良かったァ。
 あとちょっとなら、待ちます。待てます・・・と思う。