どこで買えるの、いろどり年賀

 一気に寒くなったせいか、アスファルト道に落ち葉。
 やっぱり赤がいいと思うのは、単彩色の風景の中で、その色鮮やかさ
が心に温かいからかも。
 もう二、三日早ければエアメールに同封できたのに、と、ちょっぴり
残念。
 ところで、エアメールを出しに郵便局に行った際、私は、いろどり年
賀を買おう、と酔狂なことを閃いた。
 今年に限って年賀はがきを予約をしなかったら、いろどり年賀が好評
完売で、追加印刷が決まったと新聞で読んだのだ。これからでも買える
なら、買って、友達を感心させたい。
 ところが、「入ってきても、予約分に当てるだけです」
 え?!
 解せなくて、郵便局の「お客様サービス相談センター」に電話した。
「追加印刷は、予約分に対応するためだけの穴埋めですか」
「ちがいます」
「じゃあ、これからでも買えるんですね」
「その郵便局が予約分だけと言ったのでしたら、そういうことだと思い
ます」
「じゃあ、穴埋めですよね」
「ちがいます」
「追加分は、いつ窓口に出るんですか」
「印刷ができ次第、順次、と聞いています」
「追加分が買える郵便局を教えてください」
「そこまでは、こちらでは把握できません」
 はあ〜〜?
 回答次第ではあっさり諦めるつもりだった私は、納得できなくて意固
地になるが、堂々巡りの押し問答。埒があかない。
 フツーは、客がどうしても買いたいと言えば、この店には入荷しなく
ても、あの店なら入荷すると教える。そうして、会社全体の売り上げに
貢献し、客にも満足してもらう。
 なぜ、無意味に抵抗する。
 あ、もしかして・・・?
 予約分すら確保できなかったのは、力のない郵便局。
 力のある所は、新たに刷り増し分を入手して、さらに売り上げを伸ば
す。
 それを後押しすることになるような情報提供は、全国の郵便局や直営
店に平等でないから、大っぴらにしないってこと?
 もし、この読みで間違っているなら、誰か教えてください。
 それにしても、こんな裏読み、客にさせるってのもねえ。
 何が民営化だい。フツーが通用しないお化けじゃないか。
 だいたい、奥歯に物が挟まったような対応しかできないなら、中途半
端な情報を流さず、こっそり刷り増し分を売りさばけばいい。
 あ〜あ。気分、ワル。
 唯一の慰めは、担当者が、自分が客なら、私と同じように感じる、と
言ってくれたことだろうか。
 軽い気持ちで問い合わせ、大きな疑問に出くわし苛立つ客は、私以外
にも結構いるそうです。