続・うどんかるた

 香川県の、うどんかるた。
「つ」の札にクレームが来て、一旦販売延期されるも、内容を変更せず、
今日から販売されることになったそうな。
 よかった。
 だって、自分は気にならないが、悪く受け取る人もいるはず、という
言い分で変更を迫られたのは、
「強いコシ 色白太目 まるで妻」
 の、どの部分か、今イチよくわからないからだ。
 前回、私は、「主婦は太い」と定型化されても当の主婦は目くじら立
てないであろうと考え、「色白」という言葉が批判されたのかも、と推
論した。
 が、うどんを「色白」と表現するのを駄目だと言うだろうか、と疑問
が湧いてきた。
 やっぱり、体型を気にする主婦がいるってことかなあ。案外、「強い
コシ」という言葉に、勝手にいやらしいことを想像したのだったりして
・・・。
「どこが、どういう理由で」良くないと抗議されたのかを教えてくれな
いと、いろいろ推測させられ、もやもやした気分のまま捨て置かれる。
記事には、こういうことは是非とも明確に書いてほしいものだ。
 しかし、このぼかした言い方が苦情の言葉だった可能性はある。
 そうだった場合は、いやな感じだなあ、と思う。
 何が悪いか「そのぐらい、言わなくてもわかるでしょ」と言うのは、
人を消耗させる、いやな支配の仕方だから。
 人は皆、考えも感じ方も違うのに、自分の価値感が唯一絶対だという
態度が不遜だし、そういう自分の意を汲んで言葉を選び、行動せよ、つ
まり常に自分の顔色をうかがえ、と他者に強要したがる心理的傾向も透
けて見えて、いや。
 ところで、「強いコシ」という言葉にエロな想像をしたのかも、と閃
いた時、思い出した。
 以前、新聞の一面広告に、
「今世紀最大のSFX映画」
 というような言葉がでかでかと書かれていて、私はびっくり。 
 お堅い新聞がこんな言葉を載せていいの。
 SFXは私の語彙になく、目が「F」を「E」と読み間違えたのだ。
 もし新聞社に抗議していたら、私はよっぽどそっち方面に興味がある
のだと嗤われたことだろう。
「アホ」という言葉に条件反射的に牙を剥く友の息子の小学生が、先日、
「コップコーン」と言った。
 私は近頃そういう物が現われたのかと思ったが、彼の記憶違いだとわ
かり、訂正したら、彼は、今後「ポップコーン」と言うのは、これまで
の彼の人生を根底から覆される屈辱であるかのような、実に複雑な表情
をした。
 私の場合は幼稚園の頃だったなあ。
「エレベーター」か「エベレーター」かで迷った時期がある。