話しかけられ体質?

 ぎゃー。前回、メルマガの方は日付けを更新しなかったことに今気が
ついた。あ〜あ。
 さて、そのスーパーマーケットのパンコーナーは細長い棚で、添加物
などに配慮したちょっと高めのパン類は側面の狭い棚に並んでいる。そ
の前に立ち、手に取ったパンの原材料名を読んでいたら、視界の隅に初
老の女性。彼女が押すカートはレジへの最短距離の軌道上にあると思う
が、若干私寄りなのが不安。
 と、その女性。私の前でカートを止めて、
「こっちのパンの方がいいですか」
 と問う。
 主観次第なので私の返事は曖昧になる。
 彼女は二、三枚でいいのだが食パンが買いたいとさらに言葉を続け、
そうなったら、私はその時限りのパン屋の店員役を割り振られたってこ
と。
 選んでいる最中のパンは一旦下に置き、三枚入り程度のパンを全部選
び出し、私の主観で原材料を比較し、落とすべきは落とす。
 あと何を基準にしたら一つに絞れるだろうと思った頃合いを見計らっ
たみたいに、
「塩分が少ないのがいいです」
 彼女の口から意見が出て、おかげであっさり一つに決められたが、四
枚入り。
「あ、四枚でもいいです」
 女性はそれを受け取ると、礼を言って頭を下げ、レジに向かった。
 取り残された私は、しばし、ぼおーっ。
 別の日、別のスーパーマーケットのキャベツ売り場では、丸ごとキャ
ベツが安く出ているが、午後なので売れ残りが数個のみ。それでも、そ
の中から一つ選んでカートに入れ、移動しようとしたら、目の前に白い
マスクのおばさん。唐突に話し始める。
 曰く、いつもは百九十八円ぐらいするのに中はすかすか、ところが今
日のは値段も安いし中もしっかり詰まっている。私はもう上で買ったか
らいらないけど、「奥さんは、まんがいいですよ」
 奥さんと言われたことは聞き流せるけど、上ってどこ、上に食品売り
場はない。でも、無難に愛想笑いする私。おばさんはそれだけ言うと満
足したのか、すたすた立ち去った。
 うーん。私の他にも客はいた。なんで私なんだ・・・。
 見知らぬ人から優しくされたり良くしてもらった時は、運気が良い。
 その反対なら運気は低迷中。
 そんなふうに赤の他人の言動からその時の自分の運気を読むのは、な
るほどと思うけど、この手のはどう判断すればいいのか。
 誰にも普通に日常的に起こっていることで、ことさら取り沙汰するこ
とではないのかなあ。
 誰か教えて。
 だって、私は、いきなり話しかけられて、びっくりさせられることに、
いつまで経っても慣れることができない。