2011-01-01から1年間の記事一覧

オリジナル考

筒井康隆の『時をかける少女』。 よく聞き知る題名ながら読んだことはなかったが、ついに図書館で借 りてきて読んだ。 誰かがどこかでこの本を引き合いに出しているのを読んだからだった と思う。その情報源は、記憶力の省エネのためにさっさと忘れてしまっ …

コンフォート・ゾーン

西原理恵子の漫画をまとめ読みしていると、頻繁に、 「こないだ」 という言葉に遭遇。 「この間」 は一回見たが、あとは全部、「こないだ」。 そうかあ。この人、話す時は基本、「こないだ」なんだ。 文章を書く人間の言葉選びは、得てしてわざと時勢に乗り…

電話

遠方に住む四月生まれのその友には、長電話が私からの誕生日プレゼ ント。 電話代を気にして恐縮されるが、ケータイの無料通話料金が翌月に持 ち越せる限度いっぱい近くまで貯まったのを一気に使い切る目的も兼ね ているので、 「だから気にしないで」 半年…

記憶は不確か

昔は、蛍(ホタル)を捕まえて家に持ち帰っても、誰も罪悪感に駆ら れなかったのではないか。 どこにでもいたし。 「蛍狩り」という言葉もあるぐらいだし。 父が器用に作った大きな網の飼育箱の外から、夜、霧吹きで水を拭き かけると、電気を消した部屋で、…

ミスは重なる

きのう、弟一家が来た。 私は、引き受けている英語のレッスンがあるので、彼らと少し話をす ると、家を出た。 夕方、玄関に近づきつつ、弟達はもう帰ったかなあ、とのんびり思っ ていたら、呼び鈴ボタンの下の四角いパネルが妖しく光っているのが目 に飛び込…

合う薬や〜ィ

次回もこの薬を処方されるのか否か。 それは私の実感次第。 そう思うとまごつくが、今飲んでいるのは漢方薬の麦門冬湯(バクモ ンドウトウ)である。 咳が出ると、 「げほげほ」 と咳き込む極限まで行き着くし、喉に痰が絡んだ感じになると、 「えへんえへん…

花粉の季節

生まれた順番で性格が作られる、という説は結構当たっている気がす る。 真ん中ッ子は、長女といる時は妹の、妹といる時は姉の立場に立たさ れる不安定さが特徴。そういう複雑な立ち位置に鍛えられ、人とうまく 付き合う能力が磨かれてゆくのだとか。 英語の…

お花見

友達と、京都の嵐山にお花見に行った。 混雑を覚悟して行ったが、渡月橋は人影少なく、鳥の声、川をゆく舟 の櫂の音がのどかに大きく耳に届き、嵯峨野の細道は普段は人が多すぎ て足もとも見えないぐらいなのに、ずっと先まで見通せる。 なぜ。 震災以降、関…

国破れて原発あり

福島原発の放射能漏れで、ほうれん草に放射性物質の基準値を上回る 数値が出て出荷停止になると、基準値がもともと厳しすぎたので、ゆる めたらという声が起こり、それを岡田幹事長が口にした。 「あ〜あ」 人の心の動きをわかってないなあ。 物事にはタイミ…

崇高さと不甲斐なさ

テレビや本で専門知識を見聞きするのは、賢くなった気がして楽しい。 けど、私は、そのわずかな学びを壮大なる発想にまで突っ走らせる傾 向があるのかなあ。 生物誕生から人間への進化を知ると、先祖を拝むのならミトコンドリ アでしょう、と考えたくなる。…

福島原発の事故

十五日に、東京のフランス人が出張を作って大阪に来た。 怖いのは地震より福島原発の事故なんでしょ。 久しぶりに再会できて嬉しかったけど。 が、十七日の夕刻。 「今関空。これからフランスに帰る」 そう言って、彼は二泊三日の出張手荷物のまま、日本から…

被災者への共感

私は、部屋に鈴を六つもぶら下げている。 ドアノブや椅子の手すりに南部鉄の風鈴、姫路の明珍火鉢の鈴とか、 東南アジアの鈴とか。 鈴が好きだからだが、それらが十一日の午後、一斉に鳴り出し、母は 私がいるのかと部屋を覗くも、私はいない。 東北地方太平…

春色のバッグ

バッグを一つだけ持って出かけようとすると、どうしてもバッグが大 きく重たくなる。 二つ持ったらどうだろう。 そう気づいた私は、早速、財布やケータイ入れ用の小ぶりのたすき掛 けバッグを探し始めた。買ってもよさそうな黒色のを見つけるも、一足 遅れで…

黒のバッグ

私は肌が白いと言われる。 白い肌には黒がよく似合うはず。 ところが、これが似合わない。 これまでに意見を聞いた店員のすべての人達にも黒だと私の顔色が沈 むと言われたので、これはもう信じるべきだろう。 そんな私が黒で持っているのはパンツと靴のみ。…

店員の会話力

フランスから音楽のCDが届いた。 前回話に出た二人とは別の友達が送ってきてくれたのだ。 私がほしいと言った女性歌手のCDで、インターネットのおかげで、 手にする前からどんな表紙かもわかっている。 けど、DVDが付いていた。 最近はそれが当たり前…

フランスのDVD

去年の春、日本に来るフランスの友から、何か買ってきてほしい物は ないかと聞かれ、フランス人男性歌手のCDを頼んだ。 フランスのニュース番組で紹介されたその歌手の曲をインターネット 上で視聴して、最新のCDに決め、友達が買う時迷わずに済むよう、…

それも愛情表現?

二月に入った途端、空気がほわんと春になった。 四日目の立春ともなれば、春はもう決定的。 光、風。 枝の先っぽの硬い新芽も、雀の明るい囀りも、みんな「春モード」。 立春は決してカレンダー上のたわごとなんかではなかったのね。 二十四節気をあなどって…

世間は狭い

日本語と比べたらよっぽど使用人口の多いフランス語。 それでも、 「旅先ではやっぱり英語」 と英語コンプレックスがあるのか、フランス人の知り合いに、私が個 人的に英語を教えているのは留学した経験があるからかと聞かれた。 彼女は友達のおかあさん。友…

死で怖いのは

手を挙げる。 足を一歩踏み出す。 そうしたいと思えば、そうできる。 そんなの当たり前。 もしできない場合は、なんらかの病気を疑うであろう。 けど、鳥にそこまでの知恵はあるのかなあ。 私の五歳を過ぎたカナリア、ピィは、もう止まり木に止まれない。 雀…

鳥介護

小鳥は二本足で、眠る時も突っ立ったまま。 君たち、足が疲れることはないのかい。 人間の足と同等に考えるからいけないのであって、死ぬまで動き続け る肺や心臓と同じと考えればいいってことなのかなあ。 実際、足の弱った野鳥なんて見たことないしね。 で…

口呼吸

土曜日から三連休だが、この三日間、家から一歩も出ず、風呂にも入 っていない。 風邪を引いたのだ。 私の風邪はいつも咳症状、と思っていたのは、そうではなく、咳はア レルギーが原因と判明したのは、つい先日のこと。医者の処方で咳が完 治したので、その…

日記

年が明けたので、今年用の日記帳を準備した。 パソコン内にWordで作っている日記帳ゆえ、一日あたりのページ数 も文字数も無制限。その自由さが好き。 特に書くことがない日は「月日」と「曜日」と「その日の天気」のみ。 外出した時は、何時頃から何時頃ま…