2006-01-01から1年間の記事一覧

味覚B級

店で、スイカの六分の一の切り売りを買おうと物色していたら、見知 らぬおばさんから「甘いかしらねえ」と声をかけられた。たぶん、高い 時より二百円も安い二百九十八円というセール価格に疑いを持ったので はないか。 でも、スイカとしての甘さの下限は保…

時間

蝉がかしましい。八月である。 今月が終われば、今年も三分の二が過ぎたことになる。 いったい、いつの間に……。 しかし、おとなになると時の経つのが早いというのは、必ずしもそう ではない、とも思う。 先週新しいiMacが朝十時に届き、早速、インターネット…

三週間待てなくて

時計の針を先週に戻してみる。 木曜日。家で、私は、いきなり手持ち無沙汰になった。ibookが壊れ たのだ。延長保証に入っていたので、ハードディスクの交換は無償でし てもらえるけれど、戻ってくるまでに約三週間かかるという。 私は、テクノ中毒ではないが…

感謝をテクニックする

一度ぐらいは、誰でも、マーフィの法則を読んだことがあるのではな いか。私も何冊か目を通したが、その中に、願望を短い言葉にまとめて 口にせよ、なんなら一語でもいい、いや、むしろ余計な動詞がないほう が、「でも、どうせ叶いっこないと思うけど」とい…

「金の力」と「人の心」

夕食時間をかなりオーバーするのがわかっていたので、何か買って帰 ることにし、この時とばかりに高価な豆腐も買ったのに、おなかが空か なくて、食べたのはメロンパン一つ。 続いて、睡眠時間が十一時間に及んだ。もともとロングスリーパーで、 時に十二時…

母のミシン

母が、ミシンがとうとう動かなくなったというので、新品のミシンを 取り出してきた。ところが、電源コードがなくて使えないと言う。私は、 箱から出した時にどこかにやったんでしょ、と、しごくまっとうなる意 見を述べた。だって、誰が、人の物に触ったり、…

ルーシーの末裔

FIFAワールドカップ決勝戦で、フランスのジダンがイタリアのマテラ ッツィに頭突きを喰らわせ、レッドカード退場となった理由がいろいろ 取り沙汰されている中に、人種差別的発言がされたのではないかという 憶測が飛んでいて、それは、私も、もしかして、と…

結婚前に離婚を考える

同僚が転職を考えている。でも、もう三十を過ぎていて、母親からは 「仕事より結婚でしょ」と言われているという。その話は前にも聞いた。 ところが、その時から今日までのあいだに、彼女の気持ちは変わらなか ったが、私の意見が百八十度変わった。 そうな…

写真

ワールドカップは、試合を生放送で見ていればそれで充分。のはずが、 結構、インターネットにアクセスしてしまう。特に、先日、準々決勝で 一発レッドカードを喰らったイングランドのWayne Rooneyのことを本国 でどのように報じられたかが気にかかり、新聞社…

まぐれはない

眠い。今日とあしたは眠い。ワールドカップの準々決勝が一日に二試 合もあるんだもの。まだ朝なのに、もう頭が朦朧(もうろう)。こうい う時は、最初に頭に浮かんできたことを選んでしまおう。 私が今もひっかかっているのは、対ブラジル戦のあとの日本選手…

セーフ

会社を辞めた知り合いと会った。失業保険をもらい始めたのだが、職 業支援制度を利用してファイナンシャルプランナーになる講座を受ける ことが決まったらしい。結構な倍率の適性検査をクリアして選ばれたと いうのだから、めでたいことである。本人は「単に…

子供は賢い

記憶にある限り初めての連れションをした。 保育園で、私がトイレに入って戸を閉めたら、三歳の女の子に「英語 のせんせ、入ってるん」と聞かれ、外で待たせているうちに洩らされで もしたら大変、と戸を開けたのだ。私が外で待つこともできたが、三畳 ほど…

「なぜ」でなく「どう」生きるか

私にも、生きることについて、はっきり悩みとまではいかないけれど、 考え込む時期があった。今まったくなくなったかというと、それはなく、 死ぬまで継続して考えるべき部分はある。でも、そうすべきことと、そ うしなくてよいことの見極めがつき、これまで…

スヌーズ機能

爽やかな朝、風を入れようと窓を開ける。すると、五時半過ぎから六 時過ぎまで延々、間欠的に目覚ましの電子音が響いてくる。電子音とい うのは人工的な音だからか、神経が苛つく。一旦止まっても、またすぐ 始まるんだ、と身構えさせられ、案の定その通りに…

克己心

見るのは決勝トーナメントからでいい、と思いつつ、ついワールドカ ップを見てしまう。サッカーは、ロスタイムがあっても試合終了時間が それほど延びないので、心構えがしやすいからだろう。 おかげで体内時計はめちゃくちゃ。少ない睡眠時間で生きられる人…

男の生理

2006年ワールドカップ・ドイツ大会が始まった。 フランスにいた時、知人の夫と小学生の息子が、サッカーの時間にな るとテレビの前に張り付くのを白けた目で見ていた私であるが、ワール ドカップで、世界トップレベルの神業のごとき足さばきを見てからは、 …

進歩の宿命

家のテレビが一台故障した。電源スイッチのボタンがきかなくなって しまったのだ。でも、リモコン操作はできるので、見ない時はコンセン トを引っこ抜くことにして、使い続けることになった。母は「どうせ、 そのうち買い換えなきゃいけなくなるんだし」と言…

上に向かって心を開く

日本のコンビニ事情を研究しようと来日したアメリカ人が、1ヶ月間 コンビニ弁当を食べ続けたあと、寿司屋のカウンターで寿司職人が握っ てくれるのを見ながら食べる喜びを噛みしめたという話だったが、そう だろうなあ、と思う。 包丁でトントンと切る音、…

性格

前回日記を書いてから、あれ、経済学部や商学部が文系でも理系でも ないとしたら何系になるんだ、と自分の書いた文章に疑念を抱いたのは 正解だった。同じ文系仲間なんて滅相もない、と思うあまり、感情的に 排他してしまったらしい……。 この日は、もう一つ…

今日は土曜日、嬉しいなあ。 しみじみそんな気持ちになるのは、週末は株取引きがないからだ。朝 一番からニューヨーク市場や為替の動向を見る必要がないし、夜も、国 内市場のデータを収集しなくてすむ。週末がこれほど解放感に満ちて感 じられるようになる…

頬キッス

モンゴル出身の力士が母国に里帰りし、ご両親と再会すると、まず頬 と頬を軽く触れ合わせた。ふーん、東洋でもそういう文化圏があるんだ。 いいなあ。 相手と向き合い、互いの左頬と左頬、右頬と右頬をくっつけ合う。フ ランスでは、パリなどの都会では二回…

白いんげんダイエット

連休明けに、テレビで「白いんげんダイエット」を見て、さっそくや る気になった。 連休最後の二日間で三キロ太った衝撃的事実に打ちのめされていたか らもあるが、「おなかがへっこむ」という言葉が耳に心地よい。 私は、「ああ、おなか、いっぱい」と言い…

洋書は高い、けど

洋書の取次店から本が入荷したと電話がかかってきた。 普通、駅前の目に見えるところに一件ぐらいは本屋があると思うのだ が、全然ないので、「あそこって本屋がない町なの」と呆れたら、私が 歩く道から一筋入った通りには、いわゆる町の本屋が何件かあるし…

使途不明金

私は、カード払いができるなら、スーパーマーケットでもそうする。 一ヶ月に一回まとめて引き落とされる方が管理がしやすいからだ。専用 のエクセルファイルに、使用日、使用カード名、内訳、金額を記入して ゆき、明細が届いたら、それと照合して、引き落と…

本物の退屈

強い日差しが空から降り注いでいる。風も少し強い。なのに、空気が からっと乾いていて、こういう感じは珍しいなあ。でも、一年のうちで、 この季節だけはそういうものなのかもしれない。 風薫る季節。光が射す場所と射さない場所でくっきりと濃い陰影が形 …

やっぱ、口コミ

ランチでもディナーでも、行き当たりばったりではロスする時間がも ったいないので、なるだけ情報を入手し、いくつか候補を絞っておいて、 友達に選んでもらうおうとするのは、情報ストックが豊かでない私ゆえ の方策である。 人に聞く。グルメ本を立ち読み…

自腹で腕時計

生まれて初めて腕時計を買った。この長きにわたる人生において、ち ょっと驚愕の事実ではないだろうか。 私が長年、時計を買わずにすんだのは、もっぱら父のおかげである。 当時はまだ珍しかった、ビニール製か何かの、安っぽいけどセンスだ けで勝負する真…

返事

友人に宅配便を送った。着いたら、電話かメールをくれるだろう。 しかし、インターネットで配送状況の追跡調査ができるとなると、調 べたくなる。それどころか、登録すれば、私のメール宛に配送完了報告 を送ってくれると知ると、即、登録。配送相手のメール…

人生は多難

前々回、思わず暗くいきり立ったのは、知り合いの奥さんが宗教にの めり込んで家庭生活が崩壊し、離婚に至ったと聞き、つい力こぶが入っ てしまったからだった。この手の話はこれが初めてではない。 宗教がらみのことでは、夫婦のどちらかが、もう片方を引き…

時は巡って

桜の花が散り、葉桜になった。毎年のことである。 ところが、花びらが舞い落ちるのを見て、しみじみ“桜吹雪”を実感 し、桜以外でこういうことはない、と認識したのは、恥ずかしながら今 年が初めてだった。 もしかしたら、梅の花なんかも“梅吹雪”状態になる…